ウール

ウール

吸って吐く、呼吸する天然のエアコンディショナー

寝具に使われる天然素材のなかでも、ウールは保湿性・保温性・吸湿性・発散性に優れ、寝床内環境を最適な状態(温度32℃、湿度50%)に整える性能があります。繊維表面を形成するウロコ状の表皮(スケール)には湿気を吸ったり吐いたりする調湿作用があり、その吸湿性はコットンの約2倍、ポリエステルの約40倍にもなります。だから、寝汗をかいても肌にまとわりつくような不快感がありません。また、羊毛独特のちぢれが空気をたっぷりと含むことで外部の温度に影響されにくく、内部を快適に保ちます。冷えやムレを気にすることなく安眠できる効果から、夏は涼しく冬は暖かい「天然のエアコン」と呼ばれています。

ウールの種類は約3,000種にも及びます。寝具には衣類用と比べて繊維が太くコシがあり、ちぢれの多いストロングウールが使われます。高い弾力性と復元力により、敷き布団として用いられることが多く、その代表格がムートンベッドパッドです。天然のスプリングパワーが床擦れや腰痛を防ぎ、高密度に生えそろった羊毛が身体と寝具の隙間をしっかりと埋めて体圧を分散させ、理想の寝姿勢へと導きます。英国では、天然の羊毛の布団に赤ちゃんを寝かせると成長が促されるという研究報告もあり、小さなお子様にもおすすめの素材です。

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